【日本限定】仕事を辞められない...

あなたにはこの会社を辞める権利があります!

2018年の春、ちょうど就職活動の真っ最中に僕はブラック企業に就職したら「人生の終わりだ」と毎日のように思いました。当時の春ドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」でこのセリフを聞いたとき、私は救われました。

そうか!辞めたかったら辞めればいいじゃん。

仕事が辛かったらいつでも辞めていいと思いながら日本での仕事を始めましたが、先週GW明けにこんなニュースを発見しました。

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ANN NEWS https://www.youtube.com/watch?v=RAQh0YOr0bE

この代行サービスは依頼から退職までの手続きを退職者の代わりに行い、ニュースでピックアップされた墨田区にあるこの会社は依頼から完全退職までのサービスコミコミで¥19,800(税別)。GW明けの注文数は今までと比べて遥かに多いということ。

なぜ仕事を辞めるのに第三者が絡むのか、しかも2万円を払わなければならないのか、外国人の僕はまったく理解していません。海外だと会社を辞めるのは日常茶飯事のようで、「会社を辞めます」と言ったら大体スムースで辞めれます。

しかし、日本でこういうサーピスが存在している以上、退職代行の需要があるということです。一体どんな人が使っていると言いますと、主に2パターンがあります。

パワハラの被害者

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日々職場でのパワハラ発言で精神状態はもうボロボロになって、仕事辞めたいときにどんな言葉がかけられるのか想像もしなくないですね。

よって上司との正面衝突を避けるためにこういった代行サーピスを頼りざるを得ない状況でもあります。

②会社の長老

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終身雇用制の時代から会社に雇われ、人生の半分以上が同じ会社で働いて、今まで築き上げた生活はすべて会社のおかげ。会社に長い間お世話になったから「退職したい」と言いづらいが次にこの退職代行サービスを使います。

サーピスを使った大半の人は現職を辞めれたなか、少数の人は会社の強い気持ちで退職を辞め、職場復帰を果たしました。これを見ると、会社は社員とのコミュニケーション不足も退職サービスを使われる原因の一つ。

以上だけを見て、退職サービスの使用者側に立っていたが、今度は逆に会社側に立ってみます。

戦力の一人がプロジェクトを任されたままで急に「退職します」と言い出して、会社側と取引先にどれぐらいの迷惑をかけるか考えてみてください。

特にGW明けという時期は、せっかく会社が10日間休ませたから残業しても溜まってた仕事を終わらせてやると思う方たくさんいらっしゃると思います。その上に退職者の仕事を振られても迷惑にしかないです。

急にGW明けに退職する人は会社側だけでなく、同僚に対する裏切り行為だと思わないでしょうか?

どっちにしろう、仕事をするというのは結婚と同じく、一方が圧倒的に悪い場合も当然ありますが、それを我慢する側も悪いと僕はそう思います。結果的に離婚まで追い込まれるのは両方の責任でもあります。

仕事を辞めれる権利があるからこそ、会社と社員は対等な位置にいる。僕はそう信じています。しかし辞める前にはちゃんと上司と相談して、お互いの意思を確かめてから決めた方が良いではないでしょうか。

日本人は働きすぎ?

「日本人は働きすぎだ。」

 大学1年生、日本文化についてもっと勉強したい私は日本語サークルに参加しました。当時は11月、ちょうどボストンキャリアフォーラム*が行われる一週間前でした。

*ボストンキャリアフォーラムは毎年の11月にボストンで行われ、日米の大企業合わせて200社+が集結し、3日間にわたって海外留学中の日本人学生や日本語を話せる海外の人材を獲得する一大就活イベントです。

日々ESと面接に追われる日本人の就活生が外国人の私に言いました、「日本で働いじゃいけない!日本のビジネスマンは働きすぎだから!」

時を越え、私はそのボストンキャリアフォーラムで日本の大手製薬会社から内定を受け、今年の4月から東京で新社会人になりました。

GWを挟んで、職場に配属されてから1か月が過ぎました。目にしたのは先輩たちが残業している日々。大物プロジェクトと個人担当のプロジェクトが同時に襲い掛かって、終電の逃してタクシーで家に帰っている先輩が何人もいます。そんな中で、仕事がまだ何もできない私は定時で家に帰っています。先輩の姿を見て、1年後の私はどうなるのかが容易に想像できます。ちなみに我が社はホワイト企業500に3年連続で選ばれました。

私の話はさておき、本題に移ります。

日本人は働きすぎなのか?経済協力開発機構(OECD) のデータを見てみましょう。

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https://data.oecd.org/emp/hours-worked.htm

 世界1位のメキシコ(平均年間2258時間)を比べて、日本は年間500時間も少ないの1710時間!なんと、日本の平均年間労働時間はアメリカと世界の平均値以下。

 

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ちょっと待った!1日7時間労働っていうことは朝9時‐午後5時。さっき言ってた話と違うだろ?(このハゲー)

この数字の真実は労働者の構成に隠れています。

同じくOECDのデータによると、

日本の短時間労働者数が全就業者の22.8%(世界5位)。

フルタイムの労働者の平均年間2018時間と比べて、短時間労働者の平均は1093時間

さらに、男性の平均年間労働時間は2281時間。この数字はメキシコを抑えて、世界トップです。

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日本男性の平均年間労働時間

平均9時間っていうことは、朝9時 ‐ 夜7時です。もちろん、仕事終わりに飲み会があったりして、終電ぎりぎりに帰る日々が続くこともあります。

それでも家族のために毎日死ぬ気で仕事を取り込む人こそ、日本の男子です。

この数字を知ったあなた。学生であろうか、主婦であろうか、自分のパパや夫が置かれた状況を理解し、仕事終わりにその疲れ切った肩でも揉んであげましょう。

日本円の力

アメリカ、物価が高すぎる!」

友達が海外旅行から帰ってきたときや、実体験でこういった言葉を耳にしたことありますでしょうか?

僕は大学の4年間、アメリカに留学しました。とにかく外食が高くて、チップを入れてラーメン一杯15ドル (1660円) 以下で食べれるお店はほぼありませんでした。比べたら、日本は高くても1000円で食べれる。同じものなのに1.6倍も違うなんて、やっぱり「円安」は本当なのか?

「購買力」(Purchasing Power Parity)、それはある貨幣が別の国や別の時代にどれぐらい物を買えるか、とのことです。例えば、よくテレビで「昔の200万円は今に換算したら1億円に相当する」みたいの言葉を聞いたことありませんか?

じゃあ日本円の購買力が低いですか?以下のデータをご覧ください。

 

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グラフによりますと、

2000年:1ドルは155円の購買力があり、為替レートの約1.4倍でした。      

2018年:1ドルは100円の購買力があり、為替レートの約0.9倍でした。                   

つまり、アメリカで100円相当のものが、日本で90円で買えます!         

なんと、ドルの購買力は日本円より低いっていうことです!            

では、1ドル相当の物が他の国で買いたかったらいくらが必要ですか?

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https://www.thefrugaltoad.com/personalfinance/value-one-dollar-around-world

この世界地図を見ると、タイで1ドル相当の物を買うとすると 0.4ドルしかいらない。つまりドルの購買力はタイの2.5倍!日本円も2.5倍ぐらいになります。

そしたら、日本で年収400万の人はタイに行ったら体感的に年収1000万になります! だから最近タイに旅行する人が増えたかもしれません。

最後に、なぜアメリカの購買力は日本より低いのに高く感じると言いますと、アメリカの平均給料が日本より遥かに高いからです。

地域によりますが、シアトルだと普通のお店で働いたら時給15ドル+チップをもらえるのです。日本だと時給1000円も行かないぐらいですので、例え物価が同じくても、サービスにあたるアメリカの売上原価 (Cost of Goods: COGs) が日本より高いです。

それは外食の値段も高くなりますよね。

何のために働くの?

「何のために働くの?」

これは社会人であろうか、学生であろうか、皆が考えるすべき問題です。

誰しもがまず口に出したのは「お金が欲しい」「趣味を仕事にしたい」、「夢を叶えたい」などのワードで、今まで「働くのは責任だから」と聞いたことがない。

「公共サービス」、それはゴミの処理や警察による治安の維持費などのこと。日常生活で身の回りに掛かるお金、それが国が当たり前のように出してくれると思ってる方が何人いらっしゃるでしょうか?

国税庁のデータによると、平成30年に「公共サービス」に使ったお金は97兆7128億円。その内の59兆円(60.5%)が税金、残りは国が借金で補っています。

 

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国税庁 - https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page03.htm

日本の人口1億2623万人(統計局)に対して、一人当たり77万4000円が使われています。労働者の約6351万人に対して、一人当たり154万円が使われています。

単純計算をしたら、年収900万円以下の人は社会の負担になると判明しました。

さて、この数字を知っている人が何人いるでしょう?もちろん、僕も知らなかった。

日本の平均年収は420万円ということもあって、全員が年収900万以上稼げることはできない。その代わりに、国が築いた身の回りへ常に感謝の気持ちを持って生きることを心掛けたら如何でしょうか?

そしたら人生が幸せいっぱいで包まれていることに気付くでしょう。