日本人は働きすぎ?
「日本人は働きすぎだ。」
大学1年生、日本文化についてもっと勉強したい私は日本語サークルに参加しました。当時は11月、ちょうどボストンキャリアフォーラム*が行われる一週間前でした。
*ボストンキャリアフォーラムは毎年の11月にボストンで行われ、日米の大企業合わせて200社+が集結し、3日間にわたって海外留学中の日本人学生や日本語を話せる海外の人材を獲得する一大就活イベントです。
日々ESと面接に追われる日本人の就活生が外国人の私に言いました、「日本で働いじゃいけない!日本のビジネスマンは働きすぎだから!」
時を越え、私はそのボストンキャリアフォーラムで日本の大手製薬会社から内定を受け、今年の4月から東京で新社会人になりました。
GWを挟んで、職場に配属されてから1か月が過ぎました。目にしたのは先輩たちが残業している日々。大物プロジェクトと個人担当のプロジェクトが同時に襲い掛かって、終電の逃してタクシーで家に帰っている先輩が何人もいます。そんな中で、仕事がまだ何もできない私は定時で家に帰っています。先輩の姿を見て、1年後の私はどうなるのかが容易に想像できます。ちなみに我が社はホワイト企業500に3年連続で選ばれました。
私の話はさておき、本題に移ります。
日本人は働きすぎなのか?経済協力開発機構(OECD) のデータを見てみましょう。
世界1位のメキシコ(平均年間2258時間)を比べて、日本は年間500時間も少ないの1710時間!なんと、日本の平均年間労働時間はアメリカと世界の平均値以下。
ちょっと待った!1日7時間労働っていうことは朝9時‐午後5時。さっき言ってた話と違うだろ?(このハゲー)
この数字の真実は労働者の構成に隠れています。
同じくOECDのデータによると、
日本の短時間労働者数が全就業者の22.8%(世界5位)。
フルタイムの労働者の平均年間2018時間と比べて、短時間労働者の平均は1093時間。
さらに、男性の平均年間労働時間は2281時間。この数字はメキシコを抑えて、世界トップです。
平均9時間っていうことは、朝9時 ‐ 夜7時です。もちろん、仕事終わりに飲み会があったりして、終電ぎりぎりに帰る日々が続くこともあります。
それでも家族のために毎日死ぬ気で仕事を取り込む人こそ、日本の男子です。
この数字を知ったあなた。学生であろうか、主婦であろうか、自分のパパや夫が置かれた状況を理解し、仕事終わりにその疲れ切った肩でも揉んであげましょう。